錦を飾る郷土

情報考学さんウェブが創る新しい郷土 ~地域情報化のすすめ」のエントリに曰く「「故郷」の三番に「ところが現代の若い世代の多くは「兎追いし かの山 小鮒釣りし かの川」のイメージを持たない。リアル郷土のイメージが希薄な世代である。錦を飾る郷土が見えにくくなってしまっていた。そこへ、こどもの安全の確保、引退者の大量出現への対応という時代の要請と、ITという道具の普及が変化をもたらした。新しい地域活性化の試みがこの本にはたくさん紹介されている。たとえば地域SNSが次々につくられて数千人規模にまで成長したケース。誰もが講師になれる生涯学習プログラムの熱気。NPO法人が情報化の仕事を受注し地域コミュニティ内のSOHOが請け負う仕組みで事業を創出したケースなど。成功例または成功の兆しがたくさん解説されていた。」
こういったケースが考えられるのは、地方とはいえある程度の都市部の地方に限られるのではないのでしょうか。確かにIT の普及はある程度の変化はもたらす可能性を秘めているとは思いますが、私たちが住んでいるような本当の地方では、インフラも進みませんし、一時期国からの補助金が出て賑やかだった、行政主導の高齢者・初心者向けの IT 教室も、今ではまったく行われず、投資したパソコンは埃をかぶっている状態。なにより生まれ故郷へ戻っても、公務員か土木建設業くらいしか仕事が無くて、公務員になれるわけもなく、家業を継げるような方くらいしか故郷へは帰ることは出来ない状態。愚痴ばかりになってしまいますが、こういった状況を打開すべく、行政任せにしないで市民レベルでも何か考えていかないと、錦を飾る郷土は見えてこないかもしれません。