奥飛騨の「ニュートリノ」

「完全な状態に戻ったスーパーカミオカンデは、今後長期間にわたり観測データを蓄積し、ニュートリノ振動、陽子崩壊、超新星爆発などの研究が続けられます。」
光電子増倍管の破壊事故で観測が中断されていたスーパーカミオカンデの再建作業が完了したということで、とある筋から「神岡宇宙素粒子研究施設(スーパーカミオカンデ)」見学のお誘いを受けまして、本日行って参りました。私の住んでいる郡上八幡から2時間足らずで行くことが出来るロケーションでありながら、一般公開している施設ではないため(年に一回GSA (ジオ・スペース・アドベンチャー)というイベントのみで公開されるとのこと)まさか観られるとは思っていなかったのでとてもラッキーでした。観測が始まってしまったので、当然、光電子増倍管を取り付けた、スーパーカミオカンデタンクの内部を観ることは出来なかったのですが、エレクトロニクスハット内を見学するだけで、そのとてつもないスケール感が感じられて感動しました。小柴昌俊教授ノーベル賞を獲られているのに曖昧にしか理解していなかった「ニュートリノ」のことについても、東京大学の研究者の方に解りやすく説明していただき、少しは理解できたような気がしました。北アルプスの麓、廃坑となった鉱山の採掘口からエレクトロニクスハットに到着すると、スーパーコンピューター素粒子の世界が広がる様子は、未知との遭遇の世界に迷い込んだようでした。


スーパーカミオカンデ概要「神岡宇宙素粒子研究施設」パンフレットより】

【工場のようなエレクトロニクスハット内】

光電子増倍管の現物】