四方山

アイヌの魂を未来へ継ぐ

  • アイヌ文化の伝承者である安東ウメ子のアルバム『イフンケ』を初めて聴いたときのショックは、それまでの音楽体験とは全く異なるものだった。一種のトランス状態にも似た感覚。安東の喉から発せられた空気の震えが時間を止め、異次元へと引きずり込む。それは悠久のアイヌの歴史を感じるに十分な濃密さを持っていた。このアルバムをプロデュースしたのが、トンコリ奏者であるOKI。OKIもアイヌの血を引き、国連の先住民族部会にも参加するなど、アイヌの歴史を大局的な視点で見ている人物だ。二人は、アイヌの音楽を、ただ形式としてではなく、自由なものとして継承し、その精神性を現代の音楽シーンの中で実践することを目指している。父、母、そして先祖から伝えられたアイヌの精神とは何なのか? またその精神は今の世界に何を訴えるのか? 安東ウメ子のニューアルバム『ウポポサンケ』がリリースされたのを機に、2人にそれぞれ話を聞いた。(詳細はHotWired Japanで)